straycat_tabi blog

留学や勉強の備忘録

【海外PhD受験の傾向と対策】Statement of Purpose、どう書いた? #5

海外大学院受験でもっとも重要な書類のひとつであるStatement of Purpose(以下SOP)。その書き方は十人十色ですが、本記事では私が受験の際に実際に提出したSOPをもとに、その構成・内容および執筆の際に悩んだ事とその解決策について触れていこうと思います。あくまで一個人の経験なので、参考程度に見ていただけると幸いです。

kデ on X: "さっきのドラえもんのお幸せに画像のリプ欄に「あたたかい目で見守っていけそう」ってリプついていたんだけど、ドラえもんで温かい目っていうとこれが思い浮かんでしまう  https://t.co/ILqcMFW7jR" / X

 

はじめに

SOPはなんでも自由に書くことができるのが最大の魅力です。とはいえ多くの大学はこのような入試評価基準を公開しているので、これに則って書くのが基本と言えるでしょう。ただ、この項目に合わせていきなり書き始めるのはちょっとしんどい。そんなときに知っておくと便利なのがSOPのよくある構成です。 

SOPによくある構成

いろんな例をみていくとわかりますが、SOPには以下の構成がよく使われています。

①イントロ→経験→プログラムで学びたいこと→まとめ

②イントロ→プログラムで学びたいこと→経験→まとめ

これに加え、イントロ or まとめのパラグラフでキャリアゴールに触れているパターンが多いでしょうか。オリジナリティがないといえばそうかもしれませんが、参考にはなると思います。

以下では、私が実際に採用した①のパターンに注目して解説していきます。とはいっても①と②どちらも内容に大差はないので、単に伝わりやすさや流れの好みの問題だと思ってください。②のパターンが好みの方はこちらのサイト(Structure is Magic (A Guide to the Graduate SOP))をみていただけると良いと思います。

構成の中身(SOP実例)

私が①の構成に則って書くうえで参考にしたのがMIT Communication Labのサイトです。以下のように、どこに何を書くべきかが視覚的にわかりやすく、サンプルもついているので、アウトラインをつくるのに重宝しました。

(引用先:https://mitcommlab.mit.edu/broad/commkit/graduate-school-personal-statement/

このアウトラインに沿って作成した私のSOPがこちらです。上の画像を参考に簡単なアノテーションもつけました。

SOP執筆における私なりのポイント2点

SOPを書くうえで構成・内容的に意識したポイント2点をご紹介します。

過去ー現在ー未来をつなぐこと

個人的には、SOPは過去ー現在ー未来をつなぐ研究計画書という位置づけとして理解しています。アノテーションを見てお気づきかと思いますが、この3つの時点を意識すると、上のSOPは以下のような3つの柱からなるものと捉えることができます。

(過去)研究経験から何を学んだのか

(現在)なぜそのプログラムのその先生のもとで学ぶ必要があるのか

(未来)博士課程で学びたいこと、将来どうなりたいのか

ここで意識しておくといいと思うのは、現在の自分に関する記述(動機など)は端折らないということです。この内容は書き様によっては前後の話から補完して読むこともできると思いますが、現在の話はプログラムとのマッチングをアピールすることができる重要な項目なので、明確であればあるほど良いのではないかと思っています。

書くのは目に見える成果だけでなくてもいい

読み手が知りたいのは成果だけでなく、そこに至るまでのトライ&エラーなのです。以下のUniversity of Southern CaliforniaのSOPガイドラインのように、要件としてわざわざ明記されていることは少ないですがこの点も重要です。

2. The graduate student experience can involve a range of challenges. Describe an example of how you demonstrated resilience and/or perseverance in the pursuit of your academic goals or in your personal life and how you have grown as a result.

上の私のSOPではトライ&エラー部分にはそこまで深く触れていませんが、代わりにBackground Statementなどで試行錯誤の過程とそれに伴う思考の変化を具体的に書くように意識しました。

最後に:SOP執筆の際に悩んだこと&解決策

Q. 分量はどれくらい書いた?

指定がない場合はA4 2枚程度 (約1000 words) に収めました。

Q. SOPには何名の先生を挙げればいいの?

SOPには一緒に働きたい2~3名の先生方の名前をあげることが多いですが、私は1名しか書かなかった大学もありました。ただし、複数名挙げることで「この学生がほしい!」と思ってもらえる打率は上がると思います。特にラボローテーションがある大学では、複数名挙げるのが無難だと思います。

Q. 英文校正は必要?

迷っているなら必要ないと思います。私はDeep LとGrammaryを使って自分で修正したあと、日本人何人かに添削してもらい、そのうえでEditageに構成をお願いしました。しかし、良くも悪くも軽微な修正しかされておらず、$137.94払うほどではなかったかな〜と感じました(サービス自体に不満はありません)。

Q. 内容を添削してくれる人が周囲にいないんです

XPLANEさんのSoP執筆支援プログラムをおすすめします!海外大学院受験を経験された先輩方がSoP執筆のフィードバックをくださるプログラムです。担当メンターさんは(1) 専門分野 (2) 取得予定学位(修士・博士)(3) 留学先の国 が一致するよう選んでくださるので、非常に質の高いサポートが受けられます。かくいう私も現役時にお世話になりました。

~~~~

SOPを公開するかは正直少し迷いましたが、もし誰かの参考になっていればうれしいです。全然たいしたことないやんけ!と思った方も、この程度でも通るんだ~という自信に変えていただけたらと思います。

最後まで読んでいただきありがとうございます🐾